
「うちの子、いつもテスト直前にならないと勉強を始めないんです……」
「計画を立てても三日坊主で終わってしまって……」
そんなお悩みを持つ中学生の保護者様は少なくありません。
部活動や友達との関係、ゲームやスマホなど、日々の生活の中で中学生は多くのことに気を取られがちです。
そんな中で「計画的に勉強する力」を育てるのは、思った以上に難しいものです。
ですが、実はこの“計画力”こそが、学力を伸ばす土台になります。
計画を立てて「やるべきことを見通し、やりきる力」は、テスト対策だけでなく、高校受験、さらにはその先の人生においても大きな武器となる力です。
この記事では、保護者としてどのようにお子さんをサポートすればよいか、具体的な方法と声かけ例を交えながら、「勉強計画の立て方」についてわかりやすく解説していきます。
「つい口出ししてしまう……」という方にも役立つヒントが満載ですので、ぜひ最後までご覧ください。
勉強計画を立てる目的を共有する

✅ なぜ計画が必要なのか、親子で言葉にしよう
子どもにとって「計画=めんどうなもの」になってしまうと、形だけで中身のない計画になってしまいます。まずは、計画を立てることで得られる“メリット”を伝えましょう。
保護者の声かけ例:
- 「計画って、自分が頑張ったことが見えるようになるから、ちょっとずつ自信になるんだよ」
- 「時間に追われるんじゃなくて、自分で時間をコントロールできたら、気持ちにも余裕が出るよね」
子どもが得られる力:
- 自分を管理する力(自己調整力)
- 達成感・計画的に進める習慣
- テスト直前に焦らずに済む安心感
まずは計画の目的を親子で共有し、「計画=自分を成長させる道具」として捉えられるようにしましょう。
ゴールから逆算する思考を一緒に練習する

✅ 計画は“今”からではなく“ゴール”から考える
例)中間テストまで残り3週間。英語と数学の復習を3周したい場合:
- 各教科で必要な勉強内容(例:ワークのページ数、単語帳の項目など)を洗い出す
- それを「いつまでに」「何回繰り返すか」に分解する
- 毎週・毎日の計画に落とし込む
保護者のサポート方法:
- カレンダーやスケジュール帳を一緒に見ながら、日数の配分を確認する
- 無理がないか、週ごとに確認・修正してあげる
声かけ例:
- 「3回やるには、いつまでに1周目を終わらせたらいいと思う?」
- 「1日にやる量、これなら続けられそう?」
ゴールから逆算することで、今やるべきことが明確になり、効率よく計画を立てることができます。
勉強の仕方については以下の記事も参考にしてください。
余裕をもった「ゆるめの計画」を

✅ 詰め込みすぎは逆効果。できた経験が「もっとやろう」に変わる
予定を分単位で管理しようとすると、少しのズレで全体が崩れ、「やっぱり計画なんて無理」と投げ出してしまいがちです。
おすすめの工夫:
- 月~金は「1日2教科」程度におさえる
- 土日は「予備日」として空けておく(予定が入ったり、疲れが出る日)
- 「ごほうび時間」を入れる(30分勉強したら10分ゲームなど)
声かけ例:
- 「このくらいなら、ちょっとサボっても次の日に取り戻せるね」
- 「終わったら好きな動画1本OKって、やる気出るかもね」
詰め込みすぎず、「できた!」を積み重ねられるゆるめの計画で、続ける力と自信を育てましょう。
モチベーションについては以下の記事も参考にしてください。
保護者は「見守り役」に徹する

✅ 「やってるか見張る」より「頑張りを認める」ほうが続く
計画を立てても、すぐに完璧に実行できる子はほとんどいません。保護者が「ちゃんとやった?」と毎日チェックすると、子どもは「やらされてる」と感じてしまいます。
代わりにできる関わり:
- 週末に一緒に1週間の進捗を確認する「ふりかえりタイム」
- 計画にズレがあったら一緒に修正してあげる
声かけ例:
- 「思ったより時間かかったんだね、次からどうしようか?」
- 「今週、結構できてるじゃん。いい調子!」
「見張る」より「見守る」ことで、子どもは自分でやり抜く力を育てていきます。
見える形で記録する仕組みを

✅ 勉強は“見える化”でやる気が持続する
勉強は成果がすぐに見えにくい活動です。だからこそ、「自分は頑張ってる」という実感を持てる工夫が必要です。
おすすめのツール:
- チェック式の勉強計画表(シンプルな表でOK)
- ホワイトボードや予定表をリビングに貼る
- 完了したら「×」「○」「色塗り」で視覚的に達成感を演出
声かけ例:
- 「このチェックマーク、増えてきたね!かっこいいよ」
- 「ここまで来たら、あと少しだね。すごい!」
勉強の成果が目に見えるようにすることで、モチベーションと達成感が自然と生まれます。
計画が崩れても「再調整」のチャンス!

✅ 計画は「守るもの」ではなく「柔軟に変えるもの」
うまくいかないときこそ学びのチャンスです。予定どおりに進まなかった原因を一緒に考え、次に活かすサイクルを身につけましょう。
再調整のポイント:
- 1日の学習量を少し減らす
- 集中できる時間帯(例:朝・夜)に移す
- 友達と一緒に勉強してモチベーションを上げる
声かけ例:
- 「最初の計画より、今のペースの方が合ってるかもね」
- 「1回ずれたって大丈夫。また立て直せばいいだけだよ」
計画が崩れても大丈夫。柔軟に見直しながら、自分に合ったペースを見つけていくことが大切です。
勉強のモチベーションについては以下の記事も参考にしてください。
勉強計画は「成績のため」だけじゃない
計画を立てて実行するという習慣は、将来社会に出たときにも役立つ力です。
保護者として大事なのは、「勉強しなさい」と言うことではなく、子どもが自分で考えて進めていくことを支える姿勢です。
ほんの少しの工夫と関わりで、計画的に勉強する力は必ず育ちます。
まずは週単位の簡単な計画から始めてみましょう!
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